埼玉県朝霞市と所沢市に拠点を置き、埼玉・千葉・東京エリアの関東近県で主に生協の食品運送を行っている株式会社岩崎運送。日本経済を大きく支える社会的インフラの担い手としてその社会的使命を全うするために、経営理念「RESPECT~大切に思うこと~」のもと、高品質の輸送システムを確立し”安全・品質・迅速”をモットーに貢献されている企業です。運送業というと男性が多いイメージですが、女性の雇用にも力を入れており、『女性が活躍する職場』として、テレビ番組でも取り上げられており、世界の男女比5:5に合わせて、企業の男女比も5:5を目指すというジェンダーレスな企業でした。
今回は、代表取締役である岩﨑克美様に、マッスル経営塾に興味を持たれたきっかけ、その後の変化などについてお話を伺いました。経営者のお悩みを抱える皆さんの参考になれば幸いです。ぜひご覧ください。
>> お話を伺った方
株式会社岩崎運送
代表取締役
岩﨑 克美様
Q. マッスル経営塾に出会ったきっかけは?
きっかけは、既存の税理士さんから切り替えた際に出会った、新しい税理士さんからのご紹介です。
もともとは、税務署職員だった税理士さんに会計をお願いしていたのですが、数字の入力のみを行う先生で、経理や財務に関するアドバイスをいただけることもなく、自分の都合の良いように税理処理をされていて、柔軟に対応していただける様子もなく、不満に感じていました。
ある時、クライアントから特殊で高額な車を使用するお仕事をいただいた際に、車を自社で購入するか、クライアントに購入してもらいリースで対応するか悩んでいた頃、「クライアント側ではなくこちらで購入した方が良い」と勧められて自社で購入することになったのですが、お客様から振り込まれたお金が「売上」として計上されてしまいました。今となっては、クライアント側で購入してもらってそれを貸してもらうか、仮に自社で買ったとしても他にやり方があったんだろうと思います。
もともと感じていた税理士さんへの不満に加えて、さすがに的確なアドバイスがないのは厳しいと感じ、税理士さんの切り替えを決意しました。新しく出会った税理士さんとお付き合いが始まった当初、会計業務とは別で経営について学ぶことができる「マッスル経営塾」のご紹介をいただきました。
Q. 初めてお話を聞いた時の感想はいかがでしたか?
知り合ってわずか3ヶ月程度のまだ間もない頃に、無料の体験メニューや無料の講習会などのお知らせをいただいたので、最初はなんか胡散臭いなって思いましたね。笑
これは講習会地獄がはじまるぞと。
ただ、当時は非常に数字の悪い会社で、会社の課題が数字にあることが明らかでしたし、当時はまだ自分は専務だったのですが、社長としてのビジョンを持ちなさい」ということをセットで言われていて、自分と会社にとってプラスになると信じて声を掛けてくれているのだという事もわかりました。
なので、わからないなりに参加してみた、という感じです。
Q. 当時抱えていたお悩みは何ですか?
専務として会社の売上も把握出来ていましたし、会社に来ている請求書も見ていました。
これだけ売上があって、これだけ支出がある、なのになぜ儲からないんだ。そういう気持ちでした。財務状況がとにかく悪かった。少しでも視野が広がれば、という気持ちで将軍の日(注:マッスル経営塾に入塾される皆さんに必ず体験していただく中期5カ年計画を立案する日)に参加しました。
そこでわかったのは、私がこれまで「把握していると思っていた数字」が「会社の数字のすべて」では全く無いということです。
祖父が創業、父親が継承して、次が私。
良くも悪くも昭和の運送業、昭和のどんぶり勘定で運営されていた会社で、支払いが手形だったり、税金などの支払いが後手に回ったり、延滞金や利息など本来払わなくて良いようなお金を随分支払っている状態で、一言で云えば経理処理がずさんで利益を毀損していたと思います。
トレーナーは今まで見えていなかった現実を私に気付かせるために、まずは事実を数字で提示してくれました。家族で運営する会社だからこそ、原因を直接人のせいにして指摘するのではなく、講習会に誘って、自分で気付くように導いてくれた。
社内で試算表を作れるようにしよう、入力を自分たちでやって会社の数字を自分たちで全部把握しなければ。
課題がクリアだったので、問題点が明らかになってからは迷わず、トレーナーのアドバイス通りに改善に取り組むことが出来ました。
Q. では、すぐに成果が出たのでしょうか?
いえ、課題が明らかになったところで会社の実情は火の車。
なかなか厳しい時期が続きました。過去の債務をずっと背負っていて、トレーナーさんと知り合った段階で債務超過の状態でしたので、あのまま行けば倒産していたかも知れません。
改善すべきポイントはすぐに見えても、資金ショート寸前。改革しようにもそこに充てるお金が無い状態が続いて。それでも辛抱強くトレーナーの力を借りて試行錯誤。毎年500万、1,000万と少しずつ利益を積んでいって、ようやく立て直せたと思った時には10年近く経過していたんじゃないでしょうか。
ただ、最初は実情を知って絶望しましたが、改善ポイントが見えていて、それを相談できる人と毎月お会いできる、毎月の変化は僅かでも良い方向に自分たちは向かっている、その成果も見える、アドバイスを送ってくれる人がいる、というのは非常に大きかったです。
あの頃トレーナーと出会っていなければ、今はもう岩崎運送という会社は無くなっていたと本当に思います。
Q. トレーニングを通して何か変化はありましたか?
数字を細かく見ていく術を身に付けました。
最初は全然わけが分からなかったのですが、毎月トレーナーに会いながら数字の見方や作り方を教えてもらい、自分でそれを実践して、とにかく数字の意味を知っていき、だんだんと段階を踏んで、最終的に数字を自分でもいじれるようになっていきました。数字を把握すると、どういう手を打たないといけないかということもだんだんと見えてくるようになりました。
やはり、経営のプロフェッショナルがいて、会社の数字に信憑性を与えてくれる事がとても心強く感じます。また、自分が思っていることを形にしていく術も分かるようになった気がします。数字を伴わない机上の空論ではなく、思いを数字と一緒に現実化していくことが社長の仕事なんだということに気づきました。ようやくこの4〜5年で「空想ができるなんてすごく面白いぞ!」という次元にまでたどり着いたように思います。
毎年・毎月発見があるのでとても面白いです。
Q. トレーニングはどのように受けられていますか?
最初はマンツーマンでしたが、この5年くらいは、幹部や役員などを同席させて毎月5名程度で参加しています。部下も交えながら参加していくと、部下たち自身で数字を作れるようになってくるので、それを叱責したり褒めたり、一緒に作っていくうちに、人の育て方というと大げさですが、なんとなく、そんなさじ加減までわかるようになってきました。
トレーナーは1名だけではなく複数名で毎回来てくれるので、それぞれの見立てや意見などをいただいています。同じ数字に対しても、見方や表現の仕方、口調もそれぞれ違うので、とても参考になります。
現在では、軽井沢で年に一度の夏合宿を行い、私たち5名 / トレーナー5名で集中できる環境を作り、会社の数字と真剣に向き合う機会を設けています。数字を1日かけてゆっくり見る日なんてなかなかないので、ゆっくりとビジョンや夢を語れる日はとても貴重で魅力的な時間に感じます。
ビジョンに向けて肉付けをしていく手助けをしてもらえる環境を与えていただけているのは大変ありがたいです。
若いうちから数字を覚えていくことは大切なことだと思うので、今では息子も同席させるようにしています。いつか息子も夢を語ってくれる日がくるのを楽しみにしています。
Q. どんな方がマッスル経営塾に向いていると思いますか?
一回でわかった気になって自分でやろうと思う人はきっとマッスル経営塾が向いているのでは?と思います。すぐにわかった気になって実践する人というのは、結局手前味噌になってしまいがちなので、外部に頼んで第三者の目で判断してもらうことに私は意味があると感じています。
あと、私のようにもともと数字が分からない人の方が楽しくなるのかもしれません。
マッスル経営塾でトレーニングを受けるようになって良かったです。今となってはトレーナーは戦友のような存在になっています。
株式会社岩崎運送
https://www.iwasaki-ex.co.jp
設 立:1973年(昭和48年)4月12日
所在地:〒351-0014 埼玉県朝霞市膝折町2-4-32
TEL :048-461-0352